人生は利益を最大化するゲーム!
作家・橘玲が、『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』と題して、世の中の歪みを利用して、合法的に経済的に豊かになる方法を解説する1冊。
書籍の紹介文
年功序列、日本的サラリーマンの生き方が崩壊した現代、
今までの人生設計のままでお金持ちになれますか?
あなたはどのように思いますか?
本書は、知識社会における資産運用・マイクロ法人化・働き方について解説する一冊。
お金持ちになれる近道の方法をまとめたのが、本書です。
経済的に幸せになれる方法が学べます。
税金について詳しく知ることができます。
【要約】15個の抜粋ポイント
①利益をもたらす歪みがあったとしても、それを利用できるひとは限られています。
しかし、実はそのなかでひとつだけ、その気になれば誰でも利用できる歪みがあります。
それが「社会制度的な歪み」です。
そのための条件はただひとつ、自営業者(または中小企業の経営者)になって「個人」と「法人」のふたつの人格を使い分けることです。
②これが、お金持ちの方程式です。
資産形成=(収入-支出)+(資産×運用利回り)
この方程式から、お金持ちになるには、次の3つの方法しかないことがわかります。
❶収入を増やす
❷支出を減らす
❸運用利回りを上げる
③マイクロ法人戦略とは、合法的な範囲内で支出を最大化し、
利益を圧縮して税・社会保険料のコストを最小化することです。
④もっとも早く確実に金持ちになる方法をお教えしましょう。
それは自営業者(あるいは中小企業の経営者)になって、所得に対して税金を払わないことです。
⑤日本社会の制度は大きく歪み、そこから〝黄金の羽根〟がこぼれ落ちてきます。
それを探し出して拾うのは完全に合法ですから、そもそも脱税をする必要などありません。
「説明可能なことしかしない」というのが、税金に関してもっとも賢い態度です。
⑥ノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・トービンによって、最適なポートフォリオを維持したまま、
投資のリスクを調整する画期的な方法が発見されました。
このやり方も非常に簡単で、インデックスファンドと国債を組合わせるだけです
(国債は、国家が支払いを保証した無リスクの資産という意味で使われているので、預貯金で代替しても構いません)。
リスクを取りたくない投資家は資産のすべてを国債に充て、
ハイリスク・ハイリターンを望む投資家は資産のすべてをインデックスファンドで保有すれば
もっとも効率的な投資ができることを、
トービンは、やはり数学的に完璧に証明しました。
⑦不動産のリスクリターン率(リスクを勘案したリターン)が、
株式や債券、預貯金などのほかの資産運用手段から
得られるリターンよりも有利なときにはじめて、不動産を購入する経済合理性が生まれます。
⑧保険は損をする可能性が高い商品ですから、
最低限の保障さえ確保できれば、それ以上は無駄です。
⑨歪んだ制度の下で生きることを余儀なくされている私たちにとって、
国家の負の側(ダークサイド)を歩まず、合理的に人生を設計する方法はふたつあります。
❶合法的な範囲で、できるだけ税金を払わない
❷合法的な範囲で、できるだけ多く再分配を受ける
⑩個人が法人を利用して合法的に税コストを下げるには、4つの基本的なルールがあります。
❶所得税の発生しない範囲で給与を決定する
❷所得税の発生しない範囲で家族を雇用する
❸生活費を法人の経費に振替える
❹個人資産を法人名義で運用する
⑪ガードナーがあげる複数の知能のなかで、いまではふたつの知能だけが特別に重視され、その他の知能は軽んじられることになったのです。
知識社会に必須とされている知能とは、言語的知能(文字や言語を操作する能力)と
論理数学的知能(問題を論理的に分析したり、数学的に処理する能力)です。
⑫人的資本からの収益を増やすには、原理的に、次の方法しかありません。
❶人的資本への投資によって運用利回りを上げる
❷人的資本の運用期間をできるだけ長くする
⑬いちばん大切なことは楽しく長く働ける仕事を見つけることです。
自分だけのニッチを見つけ、人的資本を最大化する〝スペシャル(専門)〟に特化し、会社に依存せずに市場から富を得る
──知識社会に生きるとは、そういうことです。
⑭「知識社会」では、必要な情報を的確に入手し、それを活用する知識を有しているひとは、いくらでも近道ができます。
そうでなければ、ひたすら回り道をするほかありません。
「知識」が価値を持つとは、そういうことです。
⑮「自由」を経済的な意味で定義するならば、
「国家にも、会社にも、家族にも依存せず、自由に生きるのに十分な資産を持つこと」になります。
これが「経済的独立FinancialIndependence」です。
欧米や日本のような豊かな社会では、
特別な才能などなくても、勤勉と倹約、それに共稼ぎだけで、
誰でも億万長者になって経済的独立というゴールに到達できます。
【実践】3個の行動ポイント
✔️自分だけのニッチを見つける!
✔️自営業者になる!
✔️できるだけ長い期間働く!
ひと言まとめ
自営業者は有利!
節税できて、早くお金持ちになれる!
書籍情報
【書籍名】新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ
【著者名】橘玲
【出版社】幻冬舎
【出版日】2017/8/4
【オススメ度】★★★★★
【頁 数】339ページ
【目 次】
◆Prologue1995−20140「黄金の羽根」ができるまで
◆オルタナティブな人生の選択肢
◆世紀末のバブル
◆誰でも億万長者になれる残酷な世界
◆経済的独立にはいくら必要か
◆マイクロソフト株が買えないのはなぜ?
◆ブルーオーシャンの発見
◆次々と現われるあやしいひとたち
◆人生を経済合理的に設計する
◆〝黄金の羽根〟はどこに落ちているのか?
◆マーケットが修正できない歪み
◆日本の社会の〝秘密〟
◆PART1人生を最適設計する資産運用の知識
1世界にひとつしかないお金持ちの方程式
◆ルール1純利益の確保こそが重要である
◆ルール2複利の資産運用では、わずかな利回りの違いが大きな差を生む
◆ルール3十分な元金がなければ運用しても意味がない
◆ルール4収入を増やす確実な方法は働き手を増やすこと
◆ルール5他人への投資と自分への投資を天秤にかけよう
◆ルール6サラリーマンが金持ちになる方法は3つある
◆ルール7確実に金持ちになる方法は支出を減らすこと
◆ルール8家計のリストラは住宅コストと生命保険から
◆ルール9投資のコストに気づかないひとは金持ちになれない
◆ルール10最速の資産形成法は税金を払わないことである
2誰も知らない資産運用の常識
◆常識1投資をしないのが最高の投資である
◆常識2バブル崩壊で日本人は豊かになった
◆常識3日本人は大きなリスクを取ってきた
◆常識4不動産を買ったら、資産運用はそこで終わり
◆常識5長期投資が成功するとはかぎらない
◆常識6資産運用の専門家は資産運用理論を無視している
◆常識7経済学者の予測は当たらない
◆常識8適正株価は誰にもわからない
◆常識9チャートで未来は予測できない
◆常識10短期投資は最高のギャンブルである
3不動産の呪縛を解き放つ法則
◆法則1家を買うのは、株式に投資するのと同じである
◆法則2家の値段は、家賃から合理的に決まる
◆法則3持ち家とは賃料の発生しない不動産投資である
◆法則4不動産はリスク商品である
◆法則5住宅ローンは株式の信用取引と同じである
◆法則6住宅ローンの返済は「貯金」ではない
◆法則7永住を前提に家を買っても、持ち家は有利にならない
◆法則8「家賃よりも安く家が買える」ことはない
◆法則930年後に手に入った「我が家」に価値はない
◆法則10市場経済では賃貸と持ち家に優劣はない
4生命保険は損をすることに意味がある
◆生命保険をどう考えるか
◆医療保険をどう考えるか
◆生命保険のリフォーム
5見えない「貧困化」が拡がっている
◆PART2人生を最適設計するマイクロ法人の知識
6国家に惜しみなく奪われるひとびと
◆国民年金と厚生年金
◆国民健康保険と組合健康保険
◆サラリーマンの実質税負担
7「個人」と「法人」、ふたつの人格を使いこなす
8マイクロ法人で人生が変わる
◆ルール1所得税の発生しない範囲で給与を決定する
◆ルール2所得税の発生しない範囲で家族を雇用する
◆ルール3生活費を法人の経費に振替える
◆ルール4個人資産を法人名義で運用する
◆最適年収を計算する
◆1課税所得をゼロにする
◆2社会保険料を最小化する
◆国民年金基金と個人型確定拠出年金のどちらを選ぶか
◆社会保険の加入義務とマイクロ法人戦略のコペルニクス的転回
9不可能を可能にする奇跡のファイナンス
◆法人によるファイナンス
◆奇跡の融資支援制度
◆信用保証協会のダブルバインド
10税金について知りたいほんとうのこと
11税務調査の裏と表
◆税務署の裏事情
◆税務署と税理士のあやしい関係
◆信用崩壊◆マイナンバー制度と海外投資
◆PART3人生を最適設計する働き方
12クリエイティブクラスとマックジョブ