独学に才能はいらない!
大学教授・野口悠紀雄が、『「超」独学法 AI時代の新しい働き方へ』と題して、
独学をしたい人が、独学できるようになる方法を解説する1冊。
書籍の紹介文
”独学”では勉強できない!
”独学”は難しい、人から教えられるのは不可能だ!と思いますか?
独学に才能はいらない!
独学では勉強できないというのは思い込みだ!と筆者は説きます。
本書は、誰にでもできる独学のコツについて解説する一冊。
筆者は社会人になってから独学で経済学、英語、ブロックチェーンなどをマスターしたとのこと。
そんな筆者が現代に合わせた独学方法をまとめたのが、本書です。
独学を継続する方法が学べます。
独学のカリキュラムが作れるようになります。
【要約】15個の抜粋ポイント
❶第1の提案。新聞を見ていて分からない言葉があったら、検索で調べよう。
第2の提案。新聞の見出しを、毎日チェックしよう。
第3番目の提案は、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で検索すること
❷私は、「敵・味方理論」というものを信じている。
あるものが敵であると考えると、自分からますます遠ざかってしまって、本当に敵になってしまう。
その反対に、味方であると考えると、自然に自分に近づいてくる。
分からないことは、自分の敵である。それを調べないで放置しておけば、敵のままだ。
そして、時間が経つにつれてますます遠ざけてしまう。
❸英会話教室に行くのは無意味
パソコン教室は無意味
英語の勉強のためには、通勤電車の中でYouTubeの動画を聞くのが一番よい。
❹勉強を継続するために必要なのは、つぎの4つだ。
①はっきりした目的を持つ
②強いインセンティブを持つ
③勉強の楽しさを活用する
④時間を確保する
❺電車の中での時間帯の過ごし方を見ていると、その人の未来が見える。
❻学習で重要なのは、crucialなこととtiribial(些細)なことを、はっきり区別することなのである。
❼私が強調したいのは、「途中で分からないところがあっても、とにかく全体を把握せよ」という勉強法だ。
❽自分が知りたいことを、文として入力することだ。
例えば、「金融緩和政策と実質賃金の関係はどうなっているか」というような文だ。
文を入れても、検索エンジンは接続詞や助詞などは無視するから、キーワードのand検索がなされることになる。
and検索をするには、キーワードを空白で区切って入力するのだが、これと同じことになるわけだ。
❾検索テクニックの神髄は、いかにして検索語を見出すかにある。
多くの場合、検索語が分かれば、「勝ち」である。目的は、ほぼ達成されたと言ってよい。
❿知識が内部メモリにあってすぐに引き出せるようになっていないかぎり、それを発想に有効に使えない。
したがって、アイデアの発想のためには、多くの知識を内部メモリに持っていることが必要である。
知識が必要だと考える第2の理由は、質問をする能力を知識が高めるからだ。
⓫検索エンジンでは、フィルター機能がその人の過去の検索履歴などを参照して結果を順位付けするので、その人に最適と見なされる情報が手に入りやすくなる。
他方で、自分の知らないことや反対意見などは、検索によって得にくくなる。
フィルタリングが行われると、ユーザーの世界観が操作され、視野が狭くなってしまう危険がある。
パリサーは、これを「フィルターバブル」と呼んだ。
こうなると、「知らないうちに誘導される」ということがありうるわけだ。
書籍などの印刷物から知識を得ることは、こうした危険を避けるためにも必要と言えるだろう。
⓬新しい分野を勉強するには、その分野の標準的な教科書を見るのがよい。
中身を詳しく勉強しなくても、目次を見ればどのような項目を勉強すればよいかが分かる。
カリキュラムとは目次を作ることだ。
⓭まず重要なのは、問題そのものを「探す」ことである。
何を目的にして何を勉強したいのかという問題意識を明確にすることが重要である。
⓮AI時代において重要なのは、「私が知りたいことは一体何なのだろうか?」、あるいは、「私がすべきことは一体何なのだろうか?」ということである。
⓯本を買ってきたら、全体をパラパラめくって「見る」。
どこから読めばよいか?読みたいところから読む。
順番にこだわる必要はない。
本の中核となっている部分は、全体の2割にもならないということだ。
2割どころか、数%しかない場合も多い。
そして、そこを重点的に読めば、すべてを平板に読むよりずっと多くを学べるということだ。
【実践】3個の行動ポイント
✔️本は読みたいところから、重要な箇所を重点的に読む!
✔️自分が知りたいことを、文として入力検索する!
✔️分からないこと(敵)を見つけたら、調べて味方にする!
独学に才能はいらない!
書籍情報
【書籍名】「超」独学法 AI時代の新しい働き方へ
【著者名】野口悠紀雄
【出版社】 KADOKAWA
【出版日】2018/6/9
【オススメ度】★★★☆☆
【頁 数】195ページ
【目 次】
第1章独学の第一歩を踏み出そう
第2章独学者たちの物語
第3章私も独学で勉強した
第4章独学は新しい働き方を可能にする
第5章なぜ学校でなく独学のほうがよいのか?
第6章独学を継続させるには
第7章学ぶべきことをどのように探し出すか?
第8章英語は独学でしかマスターできない
第9章検索は独学の重要な道具
第10章人工知能の時代に独学の必要性は高まる