【書評・要約】科学的な適職【中田敦彦のYouTube大学で紹介】

 

好きを仕事にしても幸福度は上がらない!

サイエンスライター・鈴木 祐が、『科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方』

と題して、主観ではなく、科学的分析から客観的に幸せになれる適職選びの方法
を解説する1冊。

 

書籍の紹介文

幸せになれる仕事の選び方の条件とはなんでしょうか?

 

好きなことを仕事にする!
給料が高い!
適性に合った仕事!

 

いずれも間違い!と筆者は説きます。

 

本書は、科学的なデータから真に正しい分析テストを紹介。

テスト、分析をサイクルで繰り返すことにより、自分に合った本当に幸福度の高い職業を選べるようになれる方法について解説する一冊。

さまざまな分析テストを紹介し、実践することにより、幸福度が上がる仕事選びができます。

避けるべき職場環境、何を重視するべきか職業選びの基準が分かります。

 

【要約】15個の抜粋ポイント

❶◉就職と転職の失敗は、およそ7割が「視野狭窄」によって引き起こされる

 

「視野狭窄」とは、ものごとの一面にしか注目できなくなり、その他の可能性をまったく考えられない状態を意味します。
一例を挙げれば、調査のなかでもっとも多かった失敗は「下調べをしっかりしなかった」というものでした。

 

❷すべての知見をまとめると、私たちがキャリア選びを間違える理由は大きく2つに分かれます。

❶人類の脳には、職業を選ぶための「プログラム」が備わっていない
❷人類の脳には、適職選びを間違った方向に導く「バグ」が存在している

 

❸ステップ1 幻想から覚める(Accessthetruth)
ステップ2 未来を広げる(Widenyourfuture)
ステップ3 悪を取り除く(Avoidevil)
ステップ4 歪みに気づく(Keephumanbiasout)
ステップ5 やりがいを再構築する(Engageinyourwork)

 

以上の流れを、本書ではそれぞれの頭文字をつなげて「AWAKE(アウェイク)」と呼びます。
このステップを順に追うことであなたの人生の選択がより正解に近づき、「真に幸福な仕事」への目覚め(AWAKE)がうながされるようにデザインしました。

 

❶好きを仕事にする
❷給料の多さで選ぶ
❸業界や職種で選ぶ
❹仕事の楽さで選ぶ
❺性格テストで選ぶ
❻直感で選ぶ
❼適性に合った仕事を求める

いずれもよく見かけるアドバイスですが、残念ながら、これらの行動はすべて大間違い。

 

❺◉適合派:「好きなことを仕事にするのが幸せだ」と考えるタイプ。
「給料が安くても満足できる仕事をしたい」と答える傾向が強い

◉成長派:「仕事は続けるうちに好きになるものだ」と考えるタイプ。
「そんなに仕事は楽しくなくてもいいけど給料は欲しい」と答える傾向が強い

 

適合派の幸福度が高いのは最初だけで、1~5年の長いスパンで見た場合、両者の幸福度・年収・キャリアなどのレベルは成長派のほうが高かった

 

❻◉好きを仕事に派:「自分はこの仕事が大好きだ!」と感じながら仕事に取り組むタイプ
◉情熱派:「この仕事で社会に貢献するのだ!」と思いながら仕事に取り組むタイプ
◉割り切り派:「仕事は仕事」と割り切って日々の業務に取り組むタイプ

全員のスキルと仕事の継続率を確かめたところ、もっとも優秀だったのは「割り切り派」でした。
一見すれば情熱を持って仕事に取り組むほうがよさそうに思えますが、実際には「仕事は仕事」と割り切ったほうが作業の上達が速く、すぐに仕事を辞めない傾向があったわけです。

 

❼要するに「情熱を持てる仕事」とは、この世のどこかであなたを待っている献身的な存在ではありません。
その仕事に情熱を持てるかどうかは、あなたが人生で注いだリソースの量に比例するのです。
「仕事への情熱」とは自分の内にたぎる熱い感情などではなく、「なんとなくやってたら楽しくなってきた」といった感覚から始まる穏やかなプロセスだと言えます。
このような情熱のあり方を、心理学では「グロウス・パッション」と呼びます。
「本当の情熱とは、何かをやっているうちに生まれてくるものだ」という考え方のことです。
グロウス・パッションを持つ人は、たとえ興味がないものごとにも熱心に取り組むことができる、という事実です。
「情熱は何かをやっているうちに生まれてくるものだ」との思いが強い被験者ほど、難しい論文を最後まで読みとおす確率が高かったのです。

 

❽職場の「8大悪」ワースト・ランキング
先に取り上げたメタ分析などによれば、それぞれの「悪」をダメージが大きい順番に並べると、次のようになります。
❶ワークライフバランスの崩壊
❷雇用が不安定
❸長時間労働
❹シフトワーク
❺仕事のコントロール権がない
❻ソーシャルサポートがない
❼組織内に不公平が多い
❽長時間通勤

 

❾「仕事の幸福度を決める7つの徳目」とは、次のようなものです。
❶自由:その仕事に裁量権はあるか?
❷達成:前に進んでいる感覚は得られるか?
❸焦点:自分のモチベーションタイプに合っているか?
❹明確:なすべきことやビジョン、評価軸はハッキリしているか?
❺多様:作業の内容にバリエーションはあるか?
❻仲間:組織内に助けてくれる友人はいるか?
❼貢献:どれだけ世の中の役に立つか?

 

❿実際のところ、数ある研究のなかでも、「自由」ほど仕事の幸せを左右する要素はありません。
もしも「自分は企業で働くのだ」と決めた場合は、「労働時間はどこまで好きに選べるのか?」と「仕事のペースはどこまで社員の裁量にゆだねられるのか?」という2つのポイントだけは、必ずできる範囲でチェックしてください。

 

◉女性=仕事に取り組む場所とタイミングの自由が効くほど幸福度は上がる
◉男性=仕事の進め方と作業ペースの自由が効くほど幸福度は上がる

 

⓫◉職場に3人以上の友達がいる人は人生の満足度が96%も上がり、同時に自分の給料への満足度は2倍になる(実際にもらえる金額が変わらなくても、友人ができるだけで給料の魅力が上がる)
◉職場に最高の友人がいる場合は、仕事のモチベーションが7倍になり、作業のスピードが上がる

 

⓬◉自分が持ついろんなスキルや能力を幅広く活かすことができる
◉業務の内容がバラエティに富んでいる

という2つの条件を満たす職場ほど、あなたの幸福度は高くなります。

 

⓭◉会社に明確なビジョンはあるか?そのビジョンを実現するために、どのようなシステム化を行っているか?

◉人事評価はどのようになされているか?個人の貢献と失敗を目に見える形で判断できるしくみは整っているか?

このあたりは、採用面接や転職エージェントとの面談などでも、ぜひチェックしておきたいポイントです。

 

⓮◉人間のモチベーションがもっとも高まるのは、少しでも仕事が前に進んでいるとき
その点をふまえたうえで、適職探しでチェックしておきたいポイントは、次のようになります。

◉仕事のフィードバックはどのように得られるか?
◉仕事の成果とフィードバックが切り離されていないか?

 

⓯現時点でもっとも役に立つのは「キャリア・ドリフト」の考え方でしょう。
これは神戸大学大学院の金井壽宏教授が提唱するアイデアで、次のようなポイントから成り立っています。

 

❶人生は予測不可能なイベントの連続であり、事前の計画どおりに進むことは少ない
❷そのため、自分のキャリアについては、事前に細かく決めておくよりも大きな方向性だけを定めたほうが良い
❸いったん方向性を決めたら、あとは人生に起きた偶然や予期せぬ出来事に柔軟に対応しながらキャリアを積めばいい

 

 

 

【実践】3個の行動ポイント

✅イニシャルリストを作り、視野狭窄を無くす!
✅10/10/10テストで、長期的な視点で考える!
✅職場の「8大悪」を避ける!

 

ひと言まとめ

ネガティブはポジティブより600%強い!
ネガティブ要素を排除し幸せになる!

 

 

 

 

 

書籍情報

【書籍名】科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方
【著者名】鈴木 祐
【出版社】クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
【出版日】2019/12/13
【オススメ度】★★★☆☆
【頁 数】 288ページ
【目 次】
はじめに

〈序章〉最高の職業の選び方

なぜ私たちはキャリア選びに失敗するのか

キャリアの後悔は人生の後悔/就職・転職の失敗の7割が「視野狭窄」/視野狭窄はどんな優秀な人間にも起きる/人間の脳は職業選択に向いていない/正しい職業選択のための5ステップ「AWAKE」

〈ステップ1〉
幻想から覚める──仕事選びにおける7つの大罪

仕事選びで陥りがちな「幻想」
スティーブ・ジョブズは本当に「好きを仕事に」していたか?/仕事選びにおける7つの大罪

〔大罪1〕好きを仕事にする

好きを仕事にしても幸福度は上がらない/好きを仕事にするとスキルも伸びない/仕事への情熱は自分が注いだリソースの量に比例する/真の天職は「なんとなくやってたら楽しくなってきた」から見つかる

〔大罪2〕給料の多さで選ぶ

お金で幸せはどこまで買えるか?/お金を稼ぐより6000%も手軽に幸せになれることとは?/年収400~500万からの幸福度アップは費用対効果が悪い/給料アップの効果は1年しか続かない

〔大罪3〕業界や職種で選ぶ

専門家の予想精度はチンパンジーのダーツ投げと同じ/「10年後の仕事はこうなる!」はどこまで本当か?/私たちは自分の変化すら正しく予想できない

〔大罪4〕仕事の楽さで選ぶ

楽な仕事は死亡率を2倍に高める/適度なストレスは仕事の満足度を高める/幸福感を鍛えるには良いストレスが欠かせない

〔大罪5〕性格テストで選ぶ

エニアグラムの本質はタロット占いと同じ/30年にわたって批判を浴び続けてきたMBTI/RIASECの予測力はほぼゼロ

〔大罪6〕直感で選ぶ

直感が正しく働くために必要な3つの条件とは?/直感で考える人の人生は「自己正当化」に終わる

〔大罪7〕適性に合った仕事を求める

インターンシップも前職の経験も適性判断には役立たない/自分の「強み」を生かせる仕事を選んでも仕方ない理由/人生を本当に豊かにしてくれる仕事はどこにある?

〈ステップ2〉未来を広げる──仕事の幸福度を決める7つの徳目

すべては視野を広げることから始まる
ライト兄弟も「視野狭窄」の罠にハマった/仕事の幸福度を決める「7つの徳目」

〔徳目1〕自由
不自由な職場はタバコよりも体に悪い/「幸福になれる自由」の種類は男女で異なる?

〔徳目2〕達成一流アスリートほど大事にするたった一つの習慣とは?/錯覚の「達成感」でも人間のモチベーションはブーストする

〔徳目3〕焦点適職探しに役立つ数少ない性格テストとは?/「攻撃型」に適した仕事、「防御型」に適した仕事

〔徳目4〕明確賃金が不公平な企業に勤めると早死にする/「上からの指示が一貫しない」が社員の体調を破壊する

〔徳目5〕多様宝くじで1億円を当てても1年で慣れる/工程の川上から川下まで関わることができるか?

〔徳目6〕仲間友人が3人いれば仕事のモチベーションは700%上がる/「自分に似た人がどれぐらいいるか?」をチェックせよ

〔徳目7〕貢献「もっとも満足度の高い仕事」のトップ5とは?/「ヘルパーズハイ」を目指せる仕事を選べ!

7つの徳目で未来の可能性をポジティブに広げる
イニシャルリストを拡大する

〈ステップ3〉悪を取り除く──最悪の職場に共通する8つの悪

幸福な仕事選びを妨げる要素とは?
ネガティブはポジティブより600%強い/「悪」に満ちた職場は受動喫煙よりも体に悪い

〔特徴1〕時間の乱れ
週3のシフトワークで体内時計が破壊される/通勤時間が長いと太って離婚しやすくなる/週41時間以上の労働で脳卒中のリスクが上がる/休日仕事のストレスは本人でも気づけない

〔特徴2〕職務の乱れ
「自由な働き方」に実は自由がない理由/ソーシャルサポートがない職場の悪影響は喫煙と同じ/職場の「8大悪」ワースト・ランキング

幸福な仕事を探すための3つの意思決定ツール
リストを絞り込む/〔レベル1〕プロコン分析/〔レベル2〕マトリックス分析/〔レベル3〕ヒエラルキー分析

〈ステップ4〉歪みに気づく──バイアスを取り除くための4大技法

バイアスとは人間の脳に巣食う「バグ」
意思決定の質を600%も高める〝プロトコル〟とは?/どんな天才でも2割は間違えるクイズとは?/「愚かなるは他人ばかり」問題

時間操作系プロトコル
〔技法1〕10/10/10テスト──この選択をしたら10年後にはどう感じるだろう?/自己を拡張すれば一段上の判断力が身につく/〔技法2〕プレモータム──「事前の検死」で未来の予測精度が30%高まる

視点操作系プロトコル
〔技法3〕イリイスト転職ノート──カエサルをマネれば意思決定の精度が上がる/適職の発見率を激しく高める「イリイスト転職ノ      ート」の書き方/
〔技法4〕友人に頼る──友人に聞けば自分の寿命までわかる/現代では「強いつながり」こそが最高の求職ツール/フィードバックの効果を高める3>つのポイント/一番だましやすい人間は、すなわち自分自身である

〈ステップ5〉やりがいを再構築する──仕事の満足度を高める7つの計画

仕事の満足度を判断する方法「職場に大きな不満はないけれど……」問題/「いまの職場にいていいのか?」を判断するには?仕事を最高に変える行動計画ジョブクラフティングで「やりがい」をリノベートせよ/ジョブクラフティングを進める7つの手順/アクション・プランの成果が出たかどうかをチェックする21問/ジョブクラフティングの2大弱点に注意せよ

おわりに

読者特典

参考文献

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