【書評・要約】人を操る禁断の文章術【行動させるために書く!】

メンタリスト・ DaiGoが、『人を操る禁断の文章術
』と題して、
人の心理を突いた文章を作成する術を解説する1冊。

書籍の紹介文

あなたは文章で相手を思うままにさせたいと思ったことはありますか?

相手の想像力を使って、最も激しく心を動かすことができる方法──。
これがメンタリズム文章術!
と筆者は説きます。

本書は、メンタリズム文章術について解説する一冊。

読み手の想像力を刺激して、感情を揺さぶり、行動を誘導する文章術が身につきます。

人を動かすキーワードが分かります。

【要約】8個の抜粋ポイント

文章はただ書くのではな、読んだ相手の心を動かし、想像力を使ってもらうために書くのです。
つまり、読む→言葉に反応する→想像する、には続きがあるわけです。それは、読む→言葉に反応する→想像する→行動を起こす、です。

❷「書かない」3原則
原則1「あれこれ書かない」
あれこれと内容を詰め込み過ぎた長文はすぐに飽きられる。
ねらう結果を1つに絞り込み、あえて短文にすることで読み手の想像力を利用する。

原則2「きれいに書かない」
美しいだけの文章、理路整然とした表面的な文章では心を動かせない。
感情を込めた文章で、読み手の想像力を刺激し、感情を引き出す。

原則3「自分で書かない」
自分の頭の中に答えはない。書く前の準備で、相手の読みたい内容、求めている言葉を探ること。それを提示できれば自ずと動いてくれる。

❸人を動かす7つのトリガー
トリガー1/興味
人は、退屈を嫌い、夢中になれることには時間を忘れる。
興味に触れれば、勝手に行動してくれる。

トリガー2/ホンネとタテマエ
人は、本音と建前を行き来しながら生きている。
その狭間に、突き動かされるエネルギーが詰まっている。

トリガー3/悩み
人は、悩みやコンプレックスを解消したいと思っている。
悩みが解決できるとわかれば、必ず行動する。

トリガー4/ソン・トク
人は、「得したい」思いより「損したくない」という思いのほうが強い。
「損しませんよ」と安心させれば、行動させやすくなる。

トリガー5/みんな一緒
人は、自分の所属しているカテゴリーから外れることを回避したがる。
また、自分と共通点を持つ人に、強く影響される。

トリガー6/認められたい
人は、認めてもらわなければ生きていけない。
プライドをくすぐれば、前のめりで読んでくれる。

トリガー7/あなただけの
人は、持っているものがなくなりそうになると激しく渇望する。
また、自分だけ特別扱いされたがっている。

❹人間の悩みごとには一定の分類があるので、簡単に見抜けます。私はメンタリストとしての経験上、悩みの9割は「HARM」(ハーム)の四文字に集約され、分類できると考えています。
HARMの「H」は「Health」、健康のこと。ダイエット、外見の変化、病気、加齢など、心身にまつわる健康はすべてここに含まれます。
「A」は「Ambition」、野心や大望という意味ですが、ここでは「将来の夢」や「叶えたい希望」と解釈しています。理想の仕事、出世したいという願望なども含まれるでしょう。

「R」は「Relation」、人間関係。会社での人間関係、友人、知人、恋人、結婚、離婚も含めます。
「M」は「Money」、ずばりお金にまつわる悩みです。収入の増減、借金、年金、住宅の購入など大きな買い物も含まれます。

❺私が実践しているのは、とにかく関連する言葉、言い回し、言い換え方などを思いつくままに書き記していくことです。これは「ブレインダンプ」と呼ばれる手法で、プロのコピーライターも使っている言葉の発掘法です。ペンと大きめのノートを用意したら、あとはテーマを設定し、関連する単語を思いつくままに書き出していくだけ。記すべき言葉はすべてあなたの脳の中に収まっていますから、参考図書や資料は一切、必要ありません。

私は自著のタイトルを考えるときには、必ずブレインダンプを行っています。1日中ずっと書いていることもあるくらいです。その結果、自分の枠を超える単語を引っ張り出す方法も発見しました。それは考えないで書くことです。そのために5秒間に1回鳴るようにタイマーをセット。5秒に1個、5秒に1個と追い込んでいくことで、自分の中にこんな言葉があったんだ!と驚くようなフレーズが出てきます。

❻今すぐ使える5つのテクニック
テクニック1/書き出しはポジティブに
人は、第一印象の影響から逃れられない。書き出しを操作することにより、あなたの印象をアップさせよう。

テクニック2/なんども繰り返す
人は、メッセージを繰り返されるほど、その内容に呑み込まれていく。ただし、使う言葉は変えること。同じ言葉を用いてはならない。

テクニック3/話しかけるように書く
人は、文章よりも会話のほうが内容を覚えやすい。文章に会話の要素を取り入れることで、最高の誘導装置になる。

テクニック4/上げて、下げて、また上げる
人は、不安や嫌悪感などネガティブな感情に浸っているときほど、そこから逃れたい反撥のエネルギーを抱えている。読み手の感情をわざと一度下げることで、より強い力で行動を誘導する。

テクニック5/追伸をつける

人は、達成した課題よりも、達成されなかったことや中断されていることが気になってしまう。文章を途中で一度完結させることで、メッセージを相手の脳に刻み込め。

❼ただし、別の実験では「繰り返す」において、やってはいけない致命的な失敗があることも明らかになりました。それは同じ言葉を3回以上使うことです。大事なのは表現を変えて10回繰り返すこと。言い換えや類語によって10回繰り返せるだけのバリエーションを持つことが大切です。そうやって表現すれば、読み手の関心を引きながら説得力を高めていくことができるのです。

❽じつは、あらゆる文章の中で人が最も読み、心に残るのは追伸部分だということがわかっています。私たちは未完の断片である予告に触れているからこそ、想像をかき立てられ、本編そのものの記憶が強化されるのです。こうしたツァイガルニク効果を文章術に応用したのが、「追伸」です。
1つ目のポイントは、追伸の前の部分で一度、きちんと話を終了させておくこと。
2つ目のポイントは、追伸の短文の中にクライマックスをつくること。

【実践】3個の行動ポイント

✅同じ言葉を3回以上使わない!
✅ブレインダンプをやってみる!
✅「あれこれ書かない」「きれいに書かない」「自分で書かない」

ひと言まとめ

文章とは、読まれるために書くものではない。行動させるために書くもの!

 

 

 

 

 

書籍情報

【書籍名】人を操る禁断の文章術
【著者名】メンタリスト DaiGo
【出版社】 かんき出版
【出版日】2015/1/21
【オススメ度】★★★★☆
【頁 数】224ページ
【目 次】
まえがき
文章のたった1つの目的、それは「今すぐ人を行動させること」
口ベタなら、文章を学べ
この文章術で、読み手の心は思うまま

┃第1章┃ 文章が持つ力は(無限大)
買うはずでなかった高価なものを、衝動買いさせた文章とは
A、B、Cの3つから、あなたが選ぶのは…
「やせる・稼ぐ・口説く」は、すべて文章でできる
人生のあらゆる問題は、文章が解決してくれる

誰も教えてくれない、人を動かす文章のルール
column┃1 ありきたりな文章を、サクッと名文に変える方法

第2章┃ 「書かない」3原則で人を操る
人を操る文章の共通点とは?
メンタリズム文章術原則1「あれこれ書かない」
「伝わる文章」よりも「したくなる文章」を書く
ワンメッセージ・ワンアウトカムの原則
伝えたいことを1つに絞ると、人は動く

メンタリズム文章術原則2「きれいに書かない」
小綺麗でお利口な文章は読まれない
人を動かすのは「論理」ではなく「感情」
自分を正当化する人間の心理を利用する

メンタリズム文章術原則3「自分で書かない」
文章は自分で考えるな!
書くべきことは相手の心の中にある
相手の心をのぞき見るマインドリーディングとは?

課題文 クリスマス前に「おひとり様」を集めるひと言が思いつきますか?

┃第3章┃ 人を動かす7つの引き金で、何を書けばいいかもう悩まない
読み手の心を撃ち抜くテーマとは!?
感情を揺さぶり、人を行動に駆り立てる7つの引き金

トリガー┃1興味スマホを3分さわるだけで、相手の興味が丸わかり
どうして、一度も会ったことがない相手の興味がわかるのか?

トリガー┃2ホンネとタテマエなぜか信頼される人は、本音と建前を上手に使う
本音と建前の間に隠された、すさまじい欲望を利用する
気難しい上司、ところがこの8文字をメールに入れただけで…

トリガー┃3悩み4文字で悩みを当てるメンタリストのネタ帳をご紹介
年齢がわかれば、ほぼ確実に悩みは当てられる

トリガー┃4ソン・トクなぜ、ワケあり商品に惹かれてしまうのか?
デメリットを利用して、信頼を勝ち取る方法

トリガー┃5みんな一緒憧れのあの人が使っていると欲しくなる
「自分だけ乗り遅れるかも」という恐怖が、人を駆り立てる
高確率で不動産を買う気にさせる方法

トリガー┃6認められたい正直、上司を思うままに操るには、この方法が一番

トリガー┃7あなただけの人は、数量限定よりも情報の限定に弱い

column┃2無意識から「いい言葉」を掘り起こすキッチンタイマーの使い方

┃第4章┃あとは、5つのテクニックに従って書くだけ
そのまま使うだけで自在に操れるようになる

テクニック┃1書き出しはポジティブに書き出しを少し変えるだけで、第一印象は操作できる書き出しに迷ったら、体験したことをポジティブに書けばいい
テクニック┃2なんども繰り返す勝率82%!?繰り返しで説得力が増していく目上の人の心をガッチリつかみ、人脈を広げる文章の秘密5W1Hでカンタンに書ける!人たらしの文章術

column┃3文章の決定力を高める伝え方のトレーニング

テクニック┃3話しかけるように書く会話を「文章化」するだけで、説得力が上がる
テクニック┃4上げて、下げて、また上げる
並べ替えるだけで、あなたの文章にドラマが生まれるピンチは、文章でチャンスに変わる
テクニック┃5追伸をつけるねらいは、読み手の無意識に残すこと
相手の頭からあなたのメッセージが離れなくなる、追伸の書き方とは?

column┃4メールは、「下」から書こう

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