【書評・要約】世界史を大きく動かした植物

 

【地球の支配者は作物である!】

植物学者・稲垣栄洋が、『世界史を大きく動かした植物』と題して、

人類の歴史にいかに植物が関わったのか、

を解説する1冊。

書籍の紹介文

あなたは、人間が植物を支配していると思いますか?

 

 

 

人間が植物を自在に改良しているのではなく、植物が人間に気に入るように自在に変化しているだけ。

人類のことを、支配者たる作物の世話をさせられている気の毒な奴隷だ!

と筆者は説きます。

本書は、植物視点で見た世界の歴史について解説する一冊。

いかにして植物が進化してきたのか?

人間が作物の世話をさせられている理由が分かります。

【要約】15個の抜粋ポイント

❶イネ科植物は炭水化物を持つ。この炭水化物は、咀嚼すれば唾液の中の酵素の働きで糖となる。「糖」は、人間にとっては魅惑の甘味であり、甘味は人に陶酔感と幸福感をもたらす。こうして、人類は穀物の虜になっていった。農業は、安定して食糧を得る手段であるが、重労働を必要とする。人類は、安定した食糧を手に入れた代わりに、労働しなければならなくなったのである。

そして、農業が生み出すのは、単に食糧だけではない。種子は食べるだけでなく、保存することができる。保存しておけば翌年の農業の元となるが、残った種子は、人類にある概念を認識させる。それが「富」である。

❷イネはムギなどの他の作物に比べて極めて生産性の高い作物である。イネは一粒の種もみから七〇〇~一〇〇〇粒のコメがとれる。これは他の作物と比べて驚異的な生産力である。さらにコメは栄養価に優れている。炭水化物だけでなく、良質のタンパク質を多く含む。さらにはミネラルやビタミンも豊富で栄養バランスも優れている。そのため、とにかくコメさえ食べていれば良かった。唯一足りない栄養素は、アミノ酸のリジンである。ところが、そのリジンを豊富に含んでいるのがダイズである。そのため、コメとダイズを組み合わせることで完全栄養食になる。ご飯と味噌汁という日本食の組み合わせは、栄養学的にも理にかなったものなのだ。かくしてコメは日本人の主食として位置づけられたのである。

❸コーヒーや紅茶、ココアは世界の三大飲料と呼ばれていて、世界中の人々に愛されている。他にいくらでも植物はあるのに、世界の人々が魅了されているのは、すべてカフェインを含む植物なのである。カフェインが含まれているのは飲料ばかりではない。ココアと同じカカオの実から作られるチョコレートにもカフェインは含まれている。また、カカオと同じアオギリ科にはコーラと呼ばれる植物がある。このコーラの実がコーラ飲料の原料である。コーラもカフェインを含む植物である。

❹トウガラシの辛味成分はカプサイシンである。このカプサイシンも、もともとは動物の食害を防ぐためのものである。ところが、人間がトウガラシを食べるとカプサイシンが内臓の神経に働きかけ、アドレナリンの分泌を促して、血行が良くなるという効果がある。カプサイシンによって体に異常を来したと感じた脳が、ついにはエンドルフィンまで分泌してしまうのである。エンドルフィンは、脳内モルヒネとも呼ばれ、麻薬のモルヒネと同じような鎮痛作用があり、疲労や痛みを和らげる役割を果たしている。つまり、カプサイシンによる痛覚の刺激を受けた脳は、体が苦痛を感じて正常な状態にないと判断し、痛みを和らげるためにエンドルフィンを分泌するのである。

そして結果的に私たちは陶酔感を覚え、忘れられない快楽を感じてしまう。こうして、人々はトウガラシの虜になるのである。じつは、コショウもトウガラシのカプサイシンと同じような辛味成分を持っている。コショウの辛味成分であるピペリンという物質も、トウガラシのカプサイシンとよく似た化学物質で、カプサイシンと同じ効果を持つ。

❺日本では「唐辛子」と呼ぶのに対して、韓国の古い書物では「倭辛子」と記されている。つまり、韓国では逆に日本から伝わったとされているのである。そのときに朝鮮半島はすでに元の支配下にあった。元は騎馬民族なので、肉を食べる。日本と同じように仏教で肉食を禁じられた朝鮮半島だったが、元の支配下で肉食が習慣化したのである。そういえば、今でも韓国料理といえば、まずプルコギやカルビなどの肉料理である。そのため韓国では、ヨーロッパと同じように肉を保存するために香辛料を必要としていた。そして、トウガラシがなくてはならないものとなったのである。一方、元の侵略を免れた日本では、肉食は仏教で禁止されたままだったので、トウガラシは韓国ほどには広まらなかったのである。

❻ジャガイモさえあれば、たくさんの豚を一年中飼育することができる。さらにジャガイモが食糧となったことによって、それまで人間が食べていたオオムギやライムギなどの麦類を牛の餌にすることができる。こうして、ヨーロッパの国々は冬の間も新鮮な豚肉や牛肉を食べられるようになった。そして、さまざまな肉料理が発達し、肉食文化の国となっていくのである。

❼やがて、イギリスではスパイスを組み合わせてカレー粉を開発した。このカレー粉の発明によって、カレーは簡易にできる料理になり、イギリスの船乗りたちは、日持ちのしない牛乳の代わりに保存性の高いカレーパウダーを利用してシチューを作った。このシチューに、航海食として欠かせなかったジャガイモが入れられたのである。こうして、カレーライスはイギリス海軍の軍隊食となった。インドでは、カレーはとろみがなく、スープ状である。しかし、イギリス海軍では船の揺れに対応するために、カレーにとろみをつけるようになったと言われている。このとろみのあるカレーが、現在、私たち日本人が愛するカレーライスの原型なのである。

❽人間は赤い色を見ると、副交感神経が刺激されて、食欲が湧いてくるのである。赤色は、甘く熟した果実の色である。植物が果実をつけるのは、鳥などに食べさせるためである。こうして、鳥に果肉と一緒に種子を食べさせる。そして、食べられた種子は、消化されることなく鳥の消化器官を通り抜け、糞に混じって外に排出される。この間に鳥は移動しているため、種子は遠くへ散布される。森の果実を食べていた私たちの先祖であるサルにとっても、果実の色は重要だった。赤色は、おいしい果実の色なのである。哺乳類は赤色を認識することはできないが、サルの仲間だけが赤色を認識することができる。そして、私たちは赤色を見ると食欲がそそられるのである。

❾世界で最も多く栽培されている作物はトウモロコシである。次いでコムギの生産量が多く、三位はイネである。トウモロコシ、コムギ、イネという主要な穀物は世界三大穀物と呼ばれている。四位がジャガイモ、五位がダイズであり、食糧として重要なこれらの主要な作物に次いで生産されているのがトマトである。世界の食糧を支える作物を除いた中では、トマトの生産量が最も多いことになる。

十七世紀になって中国からヨーロッパにチャが伝わると、一杯の紅茶を飲むひとときは、中世ヨーロッパの上流階級の人々にとって至福の時間であった。この一杯に砂糖のひとかけらを入れたことによって、大勢の男女が生まれ故郷を離れて奴隷生活を強いられるような人類の悲劇の歴史が始まったのだと、エリザベス・アボットの著書『砂糖の歴史』は伝えている。

世界の三大飲料とされる紅茶、コーヒー、ココアはすべてヨーロッパの人々にとって異国の飲み物である。これらの飲み物は、中枢神経を興奮させる覚醒作用を持つカフェインを含んでいる。

そのため強壮剤として人気があったのである。しかし、カフェインは苦味物質でもあり、これらの飲み物はすべて苦い。ところが、砂糖の存在がこれらの飲み物を魅惑の味に変えていくのだ。そして、砂糖が手に入りやすくなると、甘いお菓子やデザートが考案された。そして甘いスイーツは、カフェインを含む苦味のある飲み物をより魅力的なものにしていった。こうして、砂糖は贅沢品から必需品へと変わっていき、人々は大量の砂糖を求めるようになるのである。

⓫農耕を行い、農作物を収穫すると、作物が吸収した土の中の養分は外へ持ち出されることになる。そのため、作物を栽培し続けると土地はやせていってしまうのだ。また、特定の作物を連続して栽培すると、ミネラルのバランスが崩れて、植物が出す有害物質によって、植物が育ちにくい土壌環境になる。こうして早くから農耕が始まった地域では土地が砂漠化して、文明もまた滅びゆく運命にある。しかし、中国の農耕を支えたイネとダイズは、自然破壊の少ない作物である。イネは水田で栽培すれば、山の上流から流れてきた水によって、栄養分が補給される。また、余分なミネラルや有害な物質は、水によって洗い流される。

そのため、連作障害を起こすことなく、同じ田んぼで毎年、稲作を行うことができるのである。また、ダイズはマメ科の植物であるが、マメ科の植物はバクテリアとの共生によって、空気中の窒素を取り込むことができる特殊な能力を有している。そのため、窒素分のないやせた土地でも栽培することができ、他の作物を栽培した後の畑で栽培すれば、地力を回復させ、やせた土地を豊かにすることも可能なのである。

⓬日本人の主食であるご飯には、味噌汁がよく合う。ご飯と味噌汁の組み合わせは、和食の基本である。これには理由がある。味噌の原料はダイズである。じつはコメとダイズとは、栄養学的に相性が良いのである。日本の主食であるコメは、炭水化物を豊富に含み、栄養バランスの優れた食品である。しかし一方で、ダイズは「畑の肉」と言われるほどタンパク質や脂質を豊富に含んでいる。そのため、コメとダイズを組み合わせると三大栄養素である炭水化物とタンパク質と脂質がバランスよく揃うのである。ダイズが畑の肉と言われるほどタンパク質を多く含むのには理由がある。ダイズなどのマメ科の植物は、窒素固定という特殊な能力によって、空気中の窒素を取り込むことができる。そのため、窒素分の少ない土地でも育つことができるのである。

さまざまな栄養素を持ち完全栄養食と言われるコメであるが、唯一、アミノ酸のリジンが少ない。このリジンを豊富に含んでいるのがダイズなのである。一方、ダイズにはアミノ酸のメチオニンが少ないが、コメにはメチオニンが豊富に含まれている。そのため、コメとダイズを組み合わせることによって、すべての栄養分が揃うことになるのである。

⓭ダイズから作られる味噌は、ストレス軽減に働き「幸せホルモン」と呼ばれている神経物質セロトニンのもととなるトリプトファンを豊富に含んでいる。つまり、味噌を食べていると、セロトニンの効果で心が落ち着く一方で、気持ちが前向きになり、士気が高まるのである。さらに、味噌には、脳の機能を活性化させるレシチンが含まれており、迅速で冷静な判断ができる。また、疲労回復や免疫機能強化に効果のあるアルギニンなども含まれており、丈夫な体も維持される。

⓮植物は種子を散布するために、さまざまな工夫を凝らしている。ところが、トウモロコシは、散布しなければならない種子を皮で包んでいるのだ。皮に包まれていては種子を落とすことはできない。さらには皮を巻いて黄色い粒をむき出しにしておいても、種子は落ちることがない。種子を落とすことができなければ、植物は子孫を残すことができない。つまり、トウモロコシは人間の助けなしには育つことができないのだ。まるで家畜のような植物だ。初めから作物として食べられるために作られたかのような植物――それがトウモロコシである。そのため、宇宙人が古代人の食糧としてトウモロコシを授けたのではないかと噂されているのである。

【実践】3個の行動ポイント

   ✅米と大豆はセットで食べる!

   ✅カフェインを取り過ぎないよう注意!

   ✅唐辛子、胡椒もほどほどに!

 

 

ひと言まとめ

トウモロコシは宇宙から来た?謎の植物だった!

 

 

 

 

 

書籍情報

【書籍名】世界史を大きく動かした植物

【著者名】稲垣栄洋

【出版社】PHP研究所

【出版日】2018/6/18

【オススメ度】★★☆☆☆

【頁 数】 224ページ

【目 次】

    はじめに

    第1章 コムギ──一粒の種から文明が生まれた

    あるとき、私たちの祖先は、人類の歴史でもっとも「偉大な」発見をした。

    突然変異を起こした「ヒトツブコムギ」との出合いにより、

    私たちは狩猟生活を捨てて農耕を選択する。

    木と草はどちらが進化形?

    双子葉植物と単子葉植物の違い

    イネ科植物の登場

    イネ科植物のさらなる工夫

    動物の生き残り戦略

    そして人類が生まれた

    農業は重労働

    それは牧畜から始まった

    穀物が炭水化物をもつ理由

    そして富が生まれた

    後戻りできない道

 

    第2章 イネ──稲作文化が「日本」を作った

    戦国時代の日本では、同じ島国のイギリスと比べて、すでに六倍もの人口を擁していた。

    その人口を支えたのが、「田んぼ」というシステムと、「イネ」という作物である。

    稲作以前の食べ物

    呉越の戦いが日本の稲作文化を作った!?

    イネを受け入れなかった東日本

    農業の拡大

    イネを選んだ日本人

    コメは栄養価に優れている

    稲作に適した日本列島

    田んぼを作る

    田んぼの歴史

    どうしてコメが大切なのか

    江戸時代の新田開発

    コメが貨幣になった理由

    なぜ日本は人口密度が高いのか

 

    第3章 コショウ──ヨーロッパが羨望した黒い黄金

    ヨーロッパでは家畜の肉が貴重な食料であったが、肉は腐りやすいので保存できない。

    香辛料は、「いつでも美味しい肉を食べる」という贅沢な食生活を実現する魔法の薬だった。

    金と同じ価値を持つ植物

    コショウを求めて世界を二分した二つの国

    大国の凋落

    オランダの貿易支配

    熱帯に香辛料が多い理由

    日本の南蛮貿易

 

    第4章 トウガラシ──コロンブスの苦悩とアジアの熱狂

    コロンブスは、アメリカ大陸で発見したトウガラシを「ペッパー(コショウ)」と呼ぶのである。

    しかし、彼は本当にコショウの味を知らなかったのだろうか。これには彼の苦悩が隠されている。

    コロンブスの苦悩

    アメリカ大陸の発見

    アジアに広まったトウガラシ

    植物の魅惑の成分

    トウガラシの魔力

    コショウに置き換わった

    トウガラシ不思議な赤い実

    日本にやってきたトウガラシ

    キムチとトウガラシ

    アジアからヨーロッパへ

 

    第5章 ジャガイモ──大国アメリカを作った「悪魔の植物」

    アイルランドでは突如としてジャガイモの疫病が大流行。

    大飢饉によって食糧を失った人々は、故郷を捨てて新天地のアメリカを目指す。

    移住したアイルランド人の子孫の中から成功者が輩出する。

    マリー・アントワネットが愛した花

    見たこともない作物

   「悪魔の植物」

    ジャガイモを広めろ

    ドイツを支えたジャガイモ

    ジャーマンポテトの登場

    ルイ一六世の策略

    バラと散った王妃

    肉食の始まり

    大航海時代の必需品

    日本のジャガイモがやってきた

    各地に残る在来のジャガイモ

    アイルランドの悲劇

    故郷を捨てた人々とアメリカ

    カレーライスの誕生

    日本海軍の悩み

 

    第6章 トマト──世界の食を変えた赤すぎる果実

    世界で四番目に多く栽培されている作物がトマトである。

    アメリカ大陸由来の果実が、ヨーロッパを経てアジアに紹介されてわずか数百年の間に、

    トマトは世界中の食文化を変えていった。

    ジャガイモとトマトの運命

    有毒植物として扱われたトマト

    赤すぎたトマト

    ナポリタンの誕生

    里帰りしたトマト

    世界で生産されるトマト

    トマトは野菜か、果物か

 

    第7章 ワタ──「羊が生えた植物」と産業革命

    十八世紀後半のイギリスで、安価な綿織物を求める社会に革新的な出来事が起こる。

    蒸気機関の出現により、作業が機械化され、大量生産が可能になった。

    これが「産業革命」である。

    人類最初の衣服

    草原地帯と動物の毛皮

   「羊が生えた植物」

    産業革命をもたらしたワタ

    奴隷制度の始まり

    奴隷解放宣言の真実

    そして湖が消えた

    ワタがもたらした日本の自動車産業

    地場産業を作ったワタ

 

    第8章 チャ──アヘン戦争とカフェインの魔力

    神秘の飲み物=紅茶を人々が愛すれば愛するほど、チャを清国から購入しなければならない。

    大量の銀が流出していくなか、イギリスはアヘンを清国に売りつけることを画策する。

    不老不死の薬

    独特の進化を遂げた抹茶

    ご婦人たちのセレモニー

    産業革命を支えたチャ

    独立戦争はチャが引き金となった

    そして、アヘン戦争が起こった

    日本にも変化がもたらされる

    インドの紅茶の誕生

    カフェインの魔力

 

    第9章 サトウキビ──人類を惑わした甘美なる味

    手間のかかる栽培のために必要な労力として、ヨーロッパ諸国は植民地の人々に目をつける。

    そして、アフリカから新大陸に向かう船にサトウキビ栽培のための奴隷を積むのである。

    人間は甘いものが好き

    砂糖を生産する植物

    奴隷を必要とした農業

    砂糖のない幸せ

    サトウキビに侵略された島

    アメリカ大陸と暗黒の歴史

    それは一杯の紅茶から始まった

    そして多民族共生のハワイが生まれた

 

    第10章 ダイズ──戦国時代の軍事食から新大陸へ

    中国原産のダイズから生まれた味噌は、徳川家康と三河の赤味噌、

    武田信玄と信州味噌、伊達政宗と仙台味噌など、

    戦国時代に栄養豊富な保存食として飛躍的に発展を遂げていく。

    ダイズは「醬油の豆」

    中国四千年の文明を支えた植物

    雑草から作られた作物

   「畑の肉」と呼ばれる理由

    コメとダイズは名コンビ

    戦争が作り上げた食品

    家康が愛した赤味噌

    武田信玄が育てた信州味噌

    伊達政宗と仙台味噌

    ペリーが持ち帰ったダイズ

 

    第11章 タマネギ──巨大ピラミッドを支えた薬効

    古代エジプトで重要な作物であったタマネギの原産地は、中央アジアである。

    乾燥地帯に起源をもつタマネギは、害虫や病原菌から身を守るために、

    さまざまな物質を身につけた。

   「古代エジプトのタマネギ

    エジプトに運ばれる球根の正体

    日本にやってきたタマネギ

 

    第12章 チューリップ──世界初のバブル経済と球根

    オランダは東インド会社を設立し、海洋交易で資産を蓄えており、

    オランダ黄金時代の幕開けの時期だった。

    そして、人々は余っていた金で球根を競って買い求めたのである。

    勘違いで名付けられた

    春を彩る花

    バブルの始まり

    そして、それは壊れた

 

    第13章 トウモロコシ──世界を席巻する驚異の農作物

    トウモロコシは単なる食糧ではない。

    工業用アルコールやダンボールなどの資材、の作物」

    石油に代替されるバイオエタノールをはじめ、現代はトウモロコシなしには成立しない。

   「宇宙からやってきた植物」

    マヤの伝説の作物

    ヨーロッパでは広まらず

   「もろこし」と「とうきび」

    信長が愛した花

    最も多く作られている農作物

    広がり続ける用途

    トウモロコシが作る世界

 

    第14章 サクラ──ヤマザクラと日本人の精神

    ソメイヨシノが誕生したのは江戸時代中期である。

    日本人は、けっして散る桜に魅入られてきたわけではなく、

    咲き誇るヤマザクラの美しさ、生命の息吹の美しさを愛してきた。

    日本人が愛する花

    ウメが愛された時代

    武士の美学

    豊臣秀吉の花見

    サクラが作った江戸の町

    八代将軍・吉宗のサクラ

    ソメイヨシノの誕生

    散り際の美しいソメイヨシノ

    桜吹雪の真実

    おわりに

    参考文献

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